人生はひとり旅

さすらいの旅人

つんく♂さん

つんく♂さんが、声帯を摘出、声を失ったという。衝撃を受けた。

ぼくの映画で、テーマ曲の作曲をお願いして、2、3回お会いし、イメージのやりとりをさせていただいた。わずか、つかのまのかかわりではあったけれど、有数のヒットメイカーにもかかわらず、ぼくのような無名監督の心をくんで、気をつかってくれる、でっかくて温かい人物である。「一番になる人」に描かれるような、思慮深い仕事へのかかわり方、ブレのない生き方に、畏敬の念すら感じる。

 


SharanQ - Namida no Kage 1996.12.06 - YouTube

 

誰しも、物事がうまく進まず、投げやりになって、もう人生なんてどうでもいい、みたいな気持ちになることがあったが、彼の今の心境を考えれば(想像もつかないが)、そんな感情が、いかにちっぽけで愚かなことかを知ることになる。

ヴォーカリストとして栄光を知る男が声を失うこと。

愛する家族と、命を失うかもしれないはざまに苦しむこと。

どれを考えても、心が痛む。

 

そして、近畿大の入学式にサプライズ出演した時の言葉が報道されていた。

「皆さんもあなただから出来る事。あなたにしか出来ない事。それを追求すれば、学歴でもない、成績でもない、あなたの代わりは無理なんだという人生が待っていると思います」

 

陰ながら、彼の今後の健康と幸せを祈り、この言葉を心に刻み、生きて行こうと思う。どうかお大事に。 

一番になる人

一番になる人